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できる人の家作り

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3.できる人の家づくり
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【もう一度目的を明確にする】

設計事務所も決めた、設計者も決めた。さー!あとは、キッチンを選んだり、家具を選んだり楽しいことばっかり。その前にやるべき重要なことがあります。
自分たちがなんのために家づくりをするのか、もう一度目的を明確にすることです。
「子育てをするために、子供にも安心な無垢材のなかで生活したい。」「家族がコミュニケーションを取りやすい間取りにしたい。」「骨太の梁と薪ストーブの炎を眺めて暮らしたい。」「転勤が多いから、引っ越すことになっても資産になる家にしたい」ということがあれば、気持ちを設計者に相談したり、資料を集めたり、その想いを叶えることができます。ここが面倒くさくなって省略して始めてしまうとすぐに、「決めることもたくさんあるし面倒くさいな~、やめた。」となったり、小さな意見の食い違いから後々、夫婦でケンカになるなんてこともあります。
考えがまとまらなければ、鉛筆で紙に書いてみるといいですね。何日かかってもいいです。なぜ・どうして・どんな家にするのか、を徹底的にご自身、ご夫婦、ご家族で話してみてください。

家づくりがうまくいった人のケースを例で見てみましょう。

成功例① あきらめないで方向転換
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この方は、60代の女性です。専業主婦をされておりました。もうじきご主人も退職を迎え、また子育てを卒業した娘さんがおられる方でした。

この方の家づくりの目的は、「子育てもやっと終わったので、旦那の退職を期にこれからのあと30年は夫婦で自由な時間を楽しみたい」というものでした。
結婚した当初に建てられた家にすんでおられましたが、子育てのための家の環境と、これから退職後のシニアの生活に希望する環境とが違ってきたということ、また間取りが一昔前のものでしたので北側の寒いキッチンをどうにかしたいという要望でした。

当初、知人に大工がおり耐震改修をお願いしようと思っていたようです。でも話してみても自分の希望とはしっくり合わない。それならばともう一度家族で考えなおし、生活や住まいの機能、インテリア、間取りを一緒に考えてくれる建築家をということで方向転換されました。

T設計室は事務所兼住宅となっており、中庭を持つコートハウスです。モデルハウスではありませんが、来ていただくと実際の生活の工夫を見て頂けます。「コートハウスを見せていただけますか?」と通りすがりに訪ねてこられ、そのまま今ある家を建て直したほうがいいのが、それとも改修でいいのか、直接話しました。

大切に守りたいものはそのままに残し、昔とは食い違ってきた暮らしの環境はリメイクする。シニアの生活に適した陽の当たる生活と、寝室や生活の場を一階にもってくること、そして家事はシンプルにできること。ご主人の建てた愛着のある家は手入れもよく、丹精込めているバラづくりを退職後も続けて大事にしていきたいという願いから改修を選び、間取りも一新し、家族くらしやぴったりの温故知新の住まいへと変身しました。

この方が家づくりに成功された理由は、何のために改修するのか、どんな家にしたいのかを、家族でしっかり話し合われ、その大事なところを省略せず柔軟に方向転換していったところにあると思います。自分の想いをかたちにしてくれる設計者をちゃんと探したこと、自分の目で確かめて決めたこと、楽しみたいキッチンも細かいことまで一緒に打ち合わせしたことです。
今では、広くて暖かいキッチンでお菓子作りを楽しんだり、娘さんとお着物を着て出かけたり、ご主人は丹念に育てるバラを眺めながら、楽器をいじったりと退職後の生活を目一杯楽しんでいます。


成功例② やりたいことをすべて話してみたら叶った 
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この方は、40代の男性。奥さまとお子3人の家庭を持つかたです。ご夫妻で畜産のお仕事をされており、木や自然素材を好まれる方でした。

この方の家づくりの目的は「骨太の梁と大きな吹き抜けで薪ストーブを眺めたい」といったものでした。T設計室へ相談に来てくれたきっかけは、T設計の建てる工事現場で骨太の柱や梁の構造を見てくれたこと。仕事場へ行く道沿いに現場があり、建前から家が完成するまでを気にして見ていてくださったそうです。

でも、そのまますぐにはT設計室に相談に来られた訳ではありません。その現場の家が完成した後、自身でその家に訪ねていかれました。「家づくりを考えているのですが、参考にさせていただきたいのでお住いの中を拝見させていただけませんか?」となかなか勇気のいることですが、直接家人と話をされ、家づくりのエピソードを聞いたり、T設計室のこと、無垢の梁や柱が見える空間をご自身で体感してくださったといいます。

そこからお問合せをいただきました。お住まいは浜松の方でしたが、その後も静岡まで月一回のセミナーへご夫妻で来られ熱心に勉強されたり、冬に天竜で行っている伐採見学会へ息子さん達と参加され、木が育った山や木こりさんの話を聞き、ひとつづつ家づくりが始まっていきました。

自分がどのような暮らしをしたいかがはっきりしていきますので、伝えたいことがあれば必ず会って言葉で伝えてくれます。工事が始まると、壁の色など直接現場で決めることが何回かあります。そんな時も柔軟に、「ここから富士山がみえるからここに窓つけられるかな?」と遊んでみたり、もちろん耐震などの家の性能も確保しなければいけないので、やたらと穴をあけることはできませんが、そんな時は設計者の意見に任せてくだいます。最初の計画では、天井で隠してしまう小屋組みも、現場での骨組みの美しさに「天井で隠さないで見せたいですね」と方向転換したり、気になったところがあれば「ここは治してほしい」と忍耐強く意見してくださいました。

この方が家づくりに成功した理由は、自分の意見は必ずその時々に言葉で伝えてくれたこと。それはわがままに要望するのではなく、自分の想いを明確にもち、コミュニケーションの中で自分が判断するところは判断し、任せるところはプロに任せる。また一つ一つ計画的にゆっくりと設計者と一緒につくっていったところにあったと思います。

むろん、薪ストーブの完成に待ち焦がれていましたので、家が完成するのが待ちきれず、積極的に「薪を集める会」参加し仲間と薪を取にいったり、今では庭で息子さんと薪割りをしたりと一年中、ご自身またご家族で、叶えたかった暮らしを楽しんでいます。

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by tsekkei_net | 2016-10-15 11:10 | Comments(0)
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